今や当たり前となった光通信によるインターネット。
20~30年前、電話回線のアナログ通信から光回線によるデジタル通信になっていく時代のことです。
当時、僕は電力会社の技術職で電気の新設工事の他にも、停電になれば復旧作業でサイレンを鳴らして走り回ってました。
そんな時に、光回線の導入が計画工事として急速に動き出し世界が騒がしくなりましたが、一般の方はあまり気づかなかったかと思います。
僕たち技術員は毎日、毎日、今日は何キロ進んだ?とか言いながら1本1本電柱に上って光ケーブルの新設工事をしていたんですね、、
「塵も積もれば山となる」なんて言葉、よく言ったもんです。ほんと少しづつコツコツと光ケーブルを張り巡らせて、日本国内に光ケーブルを張り巡らせることができました!
僕らがする工事の種類の中では、ずーっとケーブルを張っていくだけの単純作業でぶっちゃけおもしろくもなく、ゴールが見えない地獄の作業だった記憶があります。。
それでも今こうやって当たり前に光通信ができること、僕みたいな作業員がたくさんいて計画工事が進んだので、僕はその中のコマにすぎなかったですが、それでもなんか自身の中で我慢を超えた喜びを感ます。
そして皆さん、意外と知らないんだあ。。。と驚いたのが、海を越えて世界と瞬時に繋がることができるのがどうしてなのか知らないんですね。。
実は、世界に海底ケーブルを張り巡らせてるんですよ。
太平洋を横断する海底ケーブルなんて一万キロメートル近く、船をゆっくり動かしてケーブルを海底に沈めて世界と繋がってるんです。
ケーブルは海でも老朽しにくく、サメにケーブルをかまれても大丈夫なように太い被覆に光ケーブルを包み、距離が長いので計算して途中に何か所も増幅器を取り付けて。。。
僕は海底ケーブルには関わっていないですが、これも少しづつコツコツとやるしかない作業で大変だったと思います。
今、皆さんがデジタルで世界と瞬時に繋がって、未来を作っていく上で最重要な光通信。
こんなに最先端な時代なのに、それを使えるようにするには原始的で地道な方法だったんですね、、
ゴールが見えない地道な作業をコツコツしていた人たちがいることを少しでも知ってもらいたいと思って文字にしてみました。